FC2ブログ

JF1UBH Homebrew Amateur Radio Station

今どきモノ好きにも 自作無線機での運用と、旧い無線機のレストアを中心に アマチュア無線を楽しんでいます。

09月 « 2018年10月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  » 11月

●手招きする TS-600

2013年 11月27日 16:06 (水)

1976年 発売 6m オールモード トランシーバ 旧トリオ(現 JVC ケンウッド)の TS-600。 SSBが普及し始めたころ、八重洲無線 FT-620 より 迫力のある面構えで高級感が漂い、当時の6m YM の高校生には憧れの的でした。 とてもとても買えなくて、手にすることはありませんでした。  ところが、ハムフェア 2013 で ヤニにまみれた TS-600 を見つけて、じ~っと見つめているうちに TS-600 が「買って!」と 手招きしているような気が?...と勝手に思い込み、ついつい悪い癖で購入してしまいました。

ts600_panel_512_384.jpg

              整備&ヤニクリーン後のTS-600


自宅でチェックした最初の状態は、受信OK,VFO 発振不連続,CAL 切換え不可,送信切換え不可 ,VFO/FIX ランプ切れでした。

1.VFO発振不連続:
トリオのアナログ VFO に良くある、バリコンローター軸の接触不良なので、VFOケースを外して接点クリーナと復活剤で回復しました。
 
2.CAL切換え不可:
パネルのスイッチが 接触不良だったので、10 回ほど 切換えたら キャリブレーションが行えるように復帰しました。 現代のDDSリグは、マーカーとかキャリブレーションなんて必要ないから、死語ですかねぇ。

3.送信切換え不可:
リレーに 電圧が来ていないと 気が付き、回路図を見ると リアパネルの コネクタ経由で電圧供給される回路でした。 コネクタをスズメッキ線で ジャンパして 切換え可能になりました。 送信出力は、キッチリ 10W 出ました。

次は VFO/FIX ランプ交換をしようと思いきや、電源を入れると 直ぐ電源が 落ちてしまいました。 ヒューズを見ると見事切れていました。 電源はDCを使用せず、ACで動作させていたので、整流回路を チェックすると、ブリッジダイオードの 1 次側と 2 次側がショートモードで壊れていました。 前日まで動作していたのに、購入後 約2週間で突然故障です。 今までの経験で、2つのパターンが思い浮かびました。 

1.作業中の不用意なショート
 部品リードの切りカスやビス,ナット類が回路に接触して起きる。
2.半導体の劣化
 長年の放置中に半導体が劣化していて、久々に電源を入れるとしばらくして故障する。
 また、放置中に既に半導体が故障していることも多く経験しています。

と言う様なことに、何度か出くわしたことがあります。 今回は、2. のケースと思われます。 これが故障した整流ブリッジダイオードです。 

ts600_rect1_256_192.jpg   ts600_rect2_256_192.jpg


手持ちに同形状のものが無く、SIP型(Single Inline Package)があったので、これに交換します。

ts600_rect_newold_384_288.jpg


整流ブリッジ交換後です。 放熱用シリコングリスは必須です。
この作業で、無事に戻って来ました。 ヤレヤレ ホッとしました!

ts600_rectn1_256_192.jpg   ts600_rectn2_256_192.jpg


さて、やっと お次の VFO/FIX ランプ交換です。 これはパネルの奥深いところにあるためアクセスできるまでに、ちょっと手がかかりました。 砲弾型の白色LEDに変え、秋月電子通商で購入した緑色のキャップをかぶせました。 ダイアルとメータが グリーンなので良くマッチします。

ts600_bandsw_384_288.jpg


ダイアル照明の方は電球が切れていませんが、ついでに これも交換することにしました。 TS-600 のダイアル照明は、当時のトリオ TS-511 ,TS-900 ,599ラインのダイアルでも採用されていたルミナス方式と呼ぶ、カラー樹脂の裏から電球で照射する透過照明です。 これを好んだ人も多いと思います。 これも当時、八重洲派かトリオ派に分かれた理由の一つではないかと思います。 もちろん、音の違いやマニアック度,ルックスの好み 等のファクターの方が大きいと思います。

この方式は光源のスペクトラムが変わっても、多少色調が変わる程度で光るので、最近流行りの白色LEDでも 色は出てくれます。
ちなみに、TS-511 ,599 ライン のメータ照明は ルミナス方式ではなく、蛍光塗料を使用した反射型の方式です。 この方式では、白色LEDだと 発光スペクトラム(波長)にもよりますが、上手く発色してくれません。  TS-511 のメータ照明で、試しましたが オレンジ色と緑色が上手く発色してくれませんでした。  白色LEDでも青みがかったものでは、波長が長い赤の成分が少ないので、なおさらです。

白色LEDは、秋月電子通商で購入した、Opto Supply 社製の角型のものを使用しました。 ドームレンズのタイプは 半値角が狭く指向性が強いため、狭い範囲しか照射できませんので、フラットなタイプにしました。  LED 1個で 表示範囲を ギリギリ カバーしてくれます。 定格電流を流すと 直視出来ないくらい眩しいので、 ダイアルを見ながら電流制限抵抗をカット&トライで決定しました。

ts600_dial_384_288.jpg


これで 基本機能は大体復帰しましたが、 性能面では 再調整を行うと さらに昔の状態に近づくのですが、その必要も無いレベルと判断しました。 受信感度は十分とれていますし、送信音もきれいです。 キャリアバランス調整は、お決まりで行いました。

しかし、直しても結局 使わないんですけどね。 これも IC-71 同様、たまに電源を入れて緑のイルミネーションを見ているだけで、昔を想い出して なぜか安心するんです。 Hi
スポンサーサイト

●青春の IC-71

2013年 09月26日 14:10 (木)

1969年発売、 OLD 6m AM マンには言わずと知れた、アイコム(旧 井上電機製作所)のIC-71。 私も高校生の時に、AM3Dで開局 ⇒ RJX-601 ⇒ IC-71 と乗り換え、大学生の半ばまで使っていました。 当時は、とても高校生には購入できないほど 高価だったので、中古を やっとの思いで手に入れました。
 
     IC71_471_267.jpg

しかし、ある日突然 送信出力が、10Wから 5W の きっかり半分に減ってしまったのです。 ローカル局に話を聞くと、ファイナルの 2SC517 が 2個 パラレルなので、そのうちの 1個が飛ぶと出力が半減して、そのまま使い続けると、やがてもう一方もダメになるとのことを知りました。 昔は、50MHzで10Wを出すのに苦労して、石に無理させていたんだろうなと思われます。

AMから SSBへの移行が進み局数が減り、自分の興味も無線からクルマに移っていった頃なので、それを知ったとき、こりゃダメだと思い、そのままQRTとなってしまいました。 それから しばらくして再開、結婚してQRT、またしばらくして再開、引っ越してQRTを何度か繰り返しましたが、リグは その時代の物や 自作機を使用したため、IC-71 は放置したままでした。 しかし、高校生,大学生時代に使っていた 青春時代の相棒を捨てることは出来ませんでした。

古いリグのリペアや レストアは行ってきましたが、IC-71 には手を付けていませんでした。 それは、ファイナルの石が生産中止なのと互換品が手に入らず修理不能であると、Webで見たからでした。 しかし、故障してから30数年、自分が50歳代になって 相棒を見ると、もう一度 復活させたい想いが つのってきました。

ファイナルの石は、送信出力が多少落ちるのを覚悟で、CB 用の石で何とか代用しようと思い、取りあえずケースを開けてみました。 この時点で回路図は Webでダウンロードし印刷したものしかなく、不鮮明で部品定数や型番を読み取るのは困難なものでした。

ケースを開けて後部の ファイナル シールドを外すと、2個の 2SC517 が見えました。 あれ、待てよ? よくよく見るとドライバ基板に載っている石と同じなのです。 ヒートシンクは異なるが、ファイナルとドライブに同じ石を使用していることが分かりました。 回路図の不鮮明さを恨みましたが、しかし これで代用の石を探さなくても ローテーションで済むとピンときました。

         IC71driver_384_216.jpg

ドライバは、ファイナルほど電流を流さないのと、ついでにファイナルを飛び難いよう 軽くドライブさせるため、ランクダウンの石に交換することにしました。 そして、外したドライバの石をファイナルに移すと、考え通り 10W に復帰しました。 十分 ドライブしているので、ドライバのエミッタに抵抗を入れ電流帰還をかけて、8W にディレーティングしました。 これで、ファイナルが飛び難くはなりますが、終段コレクタ変調なので変調電力が勝って過変調にならない様に、注意が必要になるだろうと思います。

ファイナルの石が生産中止で互換品も無いという情報で、中々重い腰を上げなかったのですが、鮮明な回路図を見ていれば、もっと早く直せたのかなぁ...

免許の設備から外しているので、直しても結局 使わないんですけどね。 ランプを電球から 白色LED に替えましたが、たまに電源を入れて、青いイルミネーションを 見ているだけで、昔を想い出して なぜか安心するんです。 Hi